自分の言葉で伝えるということ

以前、「子育て、教育、そして生き方について」というブログに投稿した記事の再掲です。今回は、2015/09/09の記事です。


前回の「自分の頭で考えるということ」の続きです。

高校の教員をしていたころに、生徒に向けて話したことをまとめたものです。
高校生になったつもりで読んでください(笑)


「自分の言葉で伝える」ことについて
前回、自分の頭でとことん考えて結論を出すことが重要だという話をしました。

今回は、その続きです。

自分の頭で考えた結論は、自分の言葉で伝える必要があるという話です。

高校時代の講話
「孔子も言っております通り、○○なのであります」
私の高校時代の校長先生は集会などの講話で、よく、古典や故事成語を引き合いに出されました。
私たち生徒は、教室に帰ってから
「結局、校長は何を言いたかったんだ?」と言い合ったものでした。

思いは伝わらない
校長先生は、生徒に、古典や故事成語を教えたかったのだとすれば、目的は達成されています。
しかし、校長先生ご自身の考えは、残念ながら、私たち生徒には伝わっていませんでした。


借り物の言葉では
話に説得力を持たせようとするとき、
「誰々が言っている・・・」式の話し方はよく用いられる手法です。
しかし、ここで話される言葉は、どうしても上滑りしやすくなります。
それは、借り物の言葉であり、自分自身の言葉ではないからです。

心に響かない
「誰々が言っている・・・」式の話は、出典を明らかにしている分まだ良いほうです。
誰かの受け売りを、そのまま話していれば、相手の心には響かないでしょう。
話の細部を突っ込まれれば、答えに窮するのは目に見えています。


思いを伝えるためには
自分の頭でとことん考えて出した結論を、自分自身の言葉で伝えることによって、話に説得力が生まれ、真意が伝わるのです。

誰かの言ったことを鵜呑みにし、受け売りで伝えようとしても、言葉は上滑りして、説得力を持ちません。

そもそも,そこには自分が存在しないからです。

自分の真意を伝え、説得力のある話をするためには、自分自身の言葉で表現することが必要なのです。

語彙を増やす
では、どうすれば自分の言葉で表現することができるのでしょうか。

まずは、自身の語彙を増やしていくことです。
自分の複雑な思いを表現するためには、多くの語彙が必要です。

使える語彙が少なければ、表現できる内容も限られてしまいます。
片言の日本語では真意は伝わりにくくなります。

伝える道具として
日ごろから、様々な分野の本を読み、多くの人の話を聞くことを心がけることです。
本や話しの中で使われる言葉を、自分の中で消化し,自分のものにしてゆくのです。
そうすることによって語彙は豊富になっていきます。

自分の言葉として、自由に使える語彙が豊富であれば、自分の思いを正確に伝えることが可能になります。


同じ意見でも
そして、自分の思いを伝えるときには、自分の中で消化し、自分のものになった語彙を用いるのです。

たとえ、同じ意見であっても、他人の話をそのまま伝えれば、それは単なる受け売りです。
自分のものではない話しの言葉尻を捕らえられれば答えようがありません。

同じ内容であっても、自分の言葉に置き換えて表現すべきです。
自分の言葉であるからこそ、話の細部にわたる質問にも答えることができるのです。

自分の言葉で表現する
まして、自分の頭でとことん考えた内容であれば、なおさらです。

自分の頭でとことん考え、伝える道具としての語彙を豊富に持っていれば、自分の言葉で表現することができます。


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